介護の心構えと注意する点

高齢者の介護は先の見通しが立たず、一人で抱え込むと重荷に押しつぶされてしまいます。在宅介護の基本は何と言っても介護する人自身の健康管理です。



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介護の心構えと注意する点

認知症の人との接し方


自分の親が認知症になってしまったとしたら、介護する立場の子どもは大変なショックを受け、この先の苦労が重く圧し掛かって耐えられない気持ちになってしまうでしょう。

しかし認知症になった本人も、初期の段階ではなぜ物忘れをするのか訳がわからず、不安になっていることが多いのです。

ですから忘れたことに対して怒られたり理由を追究されたりすると、余計に戸惑ってしまいます。認知症の本人も不安や戸惑いがあることを忘れてはいけないのです。

認知症のお年寄りに付き合って生活するのは一苦労です。介護している人もつい「さっき言ったでしょ」「それは違うでしょ」ときつくあたってしまうこともあると思います。

しかし認知症のお年寄りにはこの言葉が自分を否定しているように聞こえます。なぜ怒られているのかわからない、冷たい仕打ちをされた、などと感じて介護者に対して嫌な感情を募らせてしまいます。

認知症では記憶力が低下しますが、喜怒哀楽の感情や長年培ってきた自尊心は残ります。また理解力や周囲の空気を読む力はあまり働きません。特に身近な家族には遠慮がないため感情をぶつけたりします。

性格が悪くなったとか、嫌な人間になったということは考えない方が、介護する立場としても気がらくです。

忘れてしまうことは認知症の本質なので、そこを理解して対応を試みてください。もし何かを置き忘れて誰かのせいにした時は、それらをとがめず、一緒に探して「あったわね」と言えばお年寄りは納得するでしょう。

お年寄りの気持ちを逆なでせず、人生の先輩として敬意を持って接すると、お年寄りも気持ちが安定しやすくなります。


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